PC操作に不慣れな職員でも手軽にログオンでき、セキュアで効率的な業務環境を実現。
認証サーバを必要としないため、災害時や緊急時などにおける事業の継続性を確保。
社会福祉法人 誠豊会 ぽぷらの樹様(以下 誠豊会様)では、介護記録の紙から電子化への移行による業務の効率化とともに、入居者様の個人情報を保護するセキュリティ対策が課題となっていました。
そこで、職員が使用するPCやタブレットへ「FaceViTAL PCログオン」を導入して、迅速かつ手軽な顔認証でセキュアな業務環境を実現し、業務の効率化を通じて入居者様と接する介護時間を増やすとともに、災害時でも事業継続が可能な仕組みづくりを実現しています。
課題
効果
副施設長 沢田 誠様
当施設は創立23年ですが、ここ数年は介護・看護の人材不足が深刻です。それを解消するために、ITを積極的に活用して介護記録の電子化作業などを効率化し、少ない職員でも業務がこなせる環境づくりが急務でした。
しかし、IT機器の操作に不慣れな職員も多いため、パスワードの紛失や失念など、PCやタブレットへのログオン自体が業務のつまずきになりかねない状況でした。また、個人情報を扱う業務なのでセキュリティには大きな懸念があり、パスワードなしでも的確に本人認証できる仕組みが必要でした。
総務課 主任 西島 直樹様
当初は、職員に配布済みのICカードによる認証システムの検討を進めていましたが、介護の現場ではICカードを常時携帯することが難しいという状況があります。そこで、生体認証へと舵を切り、PCやタブレットが備えているWebカメラを活用した顔認証に注目しました。
6社の製品について検討を重ねる中で、2019年9月にFaceViTAL PCログオン(以下FaceViTAL)の試用版を使わせていただき、カメラ性能が異なるPCとタブレットの両方でスムーズに認証できることを確認できました。また限られた予算でも手軽に導入できることも決め手となり、FaceViTALを選定することにしました。
職員によるFaceViTALログインの様子
FaceViTALの導入でPCやタブレットへ瞬時にログオンでき、職員にIT機器への抵抗感がなくなったのが大きなメリットです。簡単にアクセスできることが最大の効果で、入口でつまずいてしまうと業務の電子化は進まなかったと思います。職員たちからは、むしろ顔認証を楽しんでいる様子も見られます。
IT活用の第一歩を踏み出す手助けを、FaceViTALが担ってくれたと感じています。初めて顔認証によるログインを行った職員たちの反応は、「一瞬の動作で何が起きたのかわからない」「ビックリした」「顔認証するのが楽しい」という声が多かったです。また、コストパフォーマンスの面からいうと、他社とは比較にならないほど優れています。
さらにFaceViTALは、認証サーバが不要なのも大きなメリットです。昨年の台風19号では、市内の特別養護老人ホームが浸水し周囲から孤立するという被害があり、当施設でも入居者様の一時避難を受け入れました。一時避難とはいえ、入居者様の介護情報をいただく必要が生じますが、被災後の環境が整っていない中では、情報の受け渡しが非常に困難な作業だったと思います。そのような経験から、スタンドアロンで動くシステムの有用性を改めて強く実感し、FaceViTALの積極的な選定へと切り替わった経緯もあります。
多くの職員が、ITによる業務の効率化に、積極的に取り組んでくれる環境になりつつありますので、これを機にIT活用の領域を少しずつ広げていきたいと思います。また、業務の効率化はもちろん、入居者様や入居者様のご家族へのよりよいサービスの提供へつなげるよう、今後も試行錯誤を続けていきたいと考えています。
[2020年1月取材]
誠豊会様は、特別養護老人ホーム「ぽぷらの樹」をはじめ、ショートステイ「ぽぷらの樹」、デイサービスセンター「ぽぷらの樹」など、川越市で広範な老人介護福祉事業を行う公益法人です。「ぽぷらの樹」の名称は、札幌農学校(現北海道大学)の教頭だったW.S.クラーク博士による「少年よ大志をいだけ」の言葉に由来し、誠実な経営理念を象徴する名称として採用されました。事業を推進するにあたり、業務システム「ぽぷらNET」を構築するなど、IT活用へ積極的に取り組む地域の社会福祉法人としても知られています。
顔認証「FaceViTAL」の詳しいご案内やお見積もり、ご質問・ご相談やカタログの請求などございましたら、お気軽にお問い合わせください。