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事例:無印良品 グランフロント大阪様

インフルエンザ流行予報を店内モニターにて投影する実証実験を実施。
お客さまに価値ある情報提供を行うことで、リアル店舗の価値向上へ。

無印良品 グランフロント大阪様

インフルエンザ流行予報を店内モニターにて投影する実証実験を実施。お客さまに価値ある情報提供を行うことで、リアル店舗の価値向上へ。

2023年2月3日、厚生労働省は、1医療機関当たりのインフルエンザ患者数が1月29日までの1週間で全国平均10.36人になったと発表しました。大きな流行が起きる可能性がある「注意報レベル」の10人を超えており、専門家は今後、数週間のうちに感染のピークを迎える可能性があるとして、感染対策の徹底を呼びかけています。

こうした中、年間60万人以上が訪れる「無印良品 グランフロント大阪」では、2022年11月から2023年2月28日まで、店内にモニターを設置しインフルエンザの流行予報情報を投影する実証実験を実施しています。お客さまに流行予報情報を提供すると同時に、無印良品のスープや湯たんぽなどをモニターの横に設置することで、お客さまの予防意識の向上やリアル店舗の価値向上へつなげることが狙いです。

テストマーケティング概要

  • 2022年11月28日〜2023年2月28日にかけて、無印良品 グランフロント大阪において、AIで予測したインフルエンザ流行予報情報を提供する「感染症予報サービス」を活用した実証実験を実施
  • 無印良品が考える感染症の予防意識を高めるような関連商品として5つのテーマ「食べる」「眠る」「歩く」「きれいにする」「あたためる」を設け、対象商品を陳列してお客さまへ提示
  • リアル店舗の魅力を高める新たな価値提案へ

お客さま・スタッフの声

お客さま

インフルエンザ流行予報があると、「インフルエンザがはやる」と頭を一瞬よぎるので、多くの人々がインフルエンザを注意するきっかけになりますし、感染対策に役立つと思います。スープを買って、体の中から温かくします。(大阪市在住の30代女性)

お客さま

流行予報情報は見たことがなかったので、天気予報と同じようにどんどん情報発信してほしいです。ふらっと買い物にくる中で、こういう情報が店内にあると、感染対策としてすごくいいと思います。(西宮市在住の30代女性)

スタッフ

新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザの予防意識を改めて確認することができました。流行結果ではなく、流行予報なので、余裕をもって事前に対策をすることができ、とても有益です。(子育て世代の無印良品スタッフ)

【背景や経緯】

インフルエンザ流行予報を活用して、お客さまの役に立つための取り組み

無印良品 グランフロント大阪様では、2022年11月から(株)日立社会情報サービスのAI技術で予測したインフルエンザ流行予報の情報を提供する「感染症予報サービス」を投影したモニターを当店舗内に設置しました。来店いただいたお客さまに、インフルエンザ流行予報の情報を提供するとともに、無印良品がこの時期におすすめする商品を一緒に提案しています。

坂本 克也様

無印良品
グランフロント大阪 店長
坂本 克也様

坂本様:無印良品では暮らしに関する商品やサービスを提供することで生活者の役に立つということだけでなく、店舗が地域の中でプラットフォームとなり、地域や社会へ貢献することも重要だと考えています。

当店がある大阪市梅田では、通勤・通学やお買い物でみえる方、子育て世代の方など、さまざまな人が行き交っています。今回の実証実験では、インフルエンザの情報を発信することで、少しでも皆さんの気づきになって、予防・対策し快適な暮らしができればと思い、取り組みました。

【5つのテーマと商品選定】

季節の暮らしに役立つ、無印良品が考える感染予防の意識を高める提案

植田様

無印良品 グランフロント大阪
植田 恵子様

植田様:当店は横に広い店舗のため入口が多いので、比較的お客さまの多くが通る場所に売り場を設置しました。売り場のモニターの横には、週替わりで「食べる」「眠る」「歩く」「きれいにする」「あたためる」の5つをテーマにした商品を陳列しています。スープや湯たんぽなどといった商品をモニターの横に置き、無印良品が考える季節の暮らしに役に立つ商品を提案しています。

例えば、「食べる」をテーマとした週では、ミネストローネスープや茶葉などを用意しました。スープを飲んで、体も心も温めて規則正しい生活を送る、そうすれば健康的な暮らしにつながるのではないかと考えました。年末年始の忙しい中で、少しでも簡単に本格的なものを食べられるようにと選定しました。
また、「あたためる」をテーマとした週では、直角くつしたやルームソックスなどを紹介しました。出かけるときも、お家で過ごすときも、体を冷やさない対策が必要です。特に、電気やガスなどのエネルギーを使わなくても、暮らしの知恵や道具の活用で、十分あたたかく暮らすことができると考えています。

「感じ良い暮らしと社会」を実現

【取り組み効果】

対象商品はおよそ1.2倍の売り上げ
商品を理解・納得して購入いただける価値

売り場でのお客さまの様子

坂本様:ご来店のお客さまからは、「新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザの予防意識の向上につながり、インフルエンザの感染対策として有益だと感じています」など情報が店舗にあることは好評です。

また、対象商品はおよそ1.2倍くらいの売上となり、お客さまにとって、暮らしに役に立つ情報があり、生活における最適な商品を選んで購入できることは価値があると思います。

さらに、今回の取り組みで売り場を考える中で、「どのようにしたらお客さまが商品に興味を示し、手に取ってもらえるのか」などお客さまの考えを知り、スタッフ間でよく考える機会になったことも、店長の私としてはとてもよかったと思っています。

【今後の展望】

リアル店舗の魅力を高める付加価値づくり

坂本様:無印良品 グランフロント大阪という大阪の中心部において、インフルエンザ流行予報の情報を発信することでより多くのお客さまのお役に立てていると考えています。まだ始まったばかりですが、お客さまの動向を見ながら試行錯誤していきたいと思います。

店舗では、今まで以上に、お客さまとスタッフが円滑なコミュニケーションを図れるような購買体験が求められていくと考えています。今回の実証実験のように、暮らしの役に立つ情報を商品情報とともに提供することで、お客さまが新たな気づきを得たり魅力を感じていただけるような付加価値づくりを模索していきたいと思います。

[2022年12月取材]

お客さまメモ

無印良品 グランフロント大阪

無印良品様ロゴマーク

1980年に誕生した無印良品。「素材の選択」「工程の点検」「包装の簡略化」を通して見つめ直した実質本位の商品を作り続けています。「無印良品 グランフロント大阪」は、日常生活の基本となる衣料品・生活雑貨・食品などの食品や暮らしを支えるサービスを提供する店舗です。暮らしを体感できる展示だけでなく、ものを永く使うための工房、新素材を使った限定商品、などのサービスがあります。MUJIBOOKSとワークショップのためのスペース、「OPEN MUJI」。また、定番アイテムに名前やイラストを付けられる刺繍工房や、専門販売によるインテリア相談、スタイリング相談も行っています。食品ではチルド食品の販売や毎日試食も実施しています。

握手

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人々の安全・安心・快適な生活のための情報インフラをめざします。

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