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データ集計の方法 「Excel/データ集計ツールを使用した集計方法」

企業活動において、データ集計は売上や顧客の情報などを正確に把握し、適切なデータ分析につなげるために非常に重要なステップです。しかし、「データ集計の方法がわからない」「Excelと専用の集計ツールどちらが良いの?」といったお悩みを持つ方もいるのではないでしょうか?そこでこの記事では、データ集計の基礎知識について解説した上で、Excel/データ集計ツールを使用した集計方法、および双方のメリット・デメリットを解説します。

目次構成

  1. データ集計とは?どのような業務で何をするのか?
  2. データ集計とデータ分析の違い
  3. データ集計の重要性が高まっている背景
  4. 集計すべきデータの種類
    • ・売上データ集計
    • ・顧客・購買データ分析集計
    • ・パイプライン集計
  5. データ集計手法
    • ・単純集計
    • ・クロス集計(属性クロス集計・設問間クロス集計・多重クロス集計)
  6. 単純集計とクロス集計の位置づけ
  7. Excelによるデータ集計方法
    • ・データの並び替え
    • ・Excelでの集計方法
  8. データ集計ツールを使用したデータ集計方法
    • ・データ集計ツール「超xlsサービス」とは?
    • ・「超xlsサービス」を使用したデータ集計方法
  9. Excelとデータ集計ツール活用の違い
    • ・Excelによるデータ集計のメリット
    • ・Excelによるデータ集計のデメリット
    • ・データ集計ツールによるデータ集計のメリット
    • ・データ集計ツールによるデータ集計のデメリット

データ集計とは?どのような業務で何をするのか?

データ集計とは、文字通りデータを収集して足し合わせることです。企業においては売上状況や顧客の来店状況などを客観的な数値として表示するためにデータ集計が行われます。データ集計は基本的には現状把握のために実施し、細かいデータを収集・把握することも可能です。
データは主に企業の基幹システムなどから集め、分布や基本統計量を把握します。たとえば店舗を運営しているのであれば、合計の売上高だけでなく商品ごとの売上高も把握できるほか、購入者の年齢層・性別といった顧客属性なども集計の対象となります。
データ集計は、各データの要素間の相関関係などを探る「データ分析」の前段の作業としても重要です。Excelのほか、専用のツールを使ってデータを集計する方法もあります。

データ集計やデータの可視化に関するダウンロード資料

データ集計やデータの可視化に関連するさまざまなPDF資料がダウンロードできます。勤怠の可視化やペーパレスの可視化など、データ集計と可視化の事例が学べる資料もありますので、ぜひ検討用にご活用ください。

データ集計とデータ分析の違い

データ集計とデータ分析の大きな違いは、データを扱う目的と機能です。
データ集計はデータを収集、整理した上でデータの傾向を読み取ったり要約したりするプロセスのことであり、データから現状を把握するのが大きな目的です。たとえば、毎月の売上データを合計して年間の総売上を求めることなどがデータ集計の代表的な事例です。
合計や平均、中央値、分布などの基本的な統計的情報をもとに、データの全体像を理解するために行われます。フィルタリングやソート、表、グラフなどの機能を使用してデータの状態を可視化することで、現状を容易に把握できるようになります。

一方で、データ分析はデータ集計で把握した現状に基づき、より高度な洞察を得るためのプロセスです。データのパターンや関連性、傾向などついて、表層に現れていない部分も含め意味のある示唆を導き出します。そのために、データ集計よりも高度な統計的手法、機械学習、データマイニング(収集したデータを深堀りし、隠れた知見を取り出すこと)などの技術を駆使する必要があります。
データの加工や抽出はもちろん、レポート作成や予測・シミュレーションなども行えることから、迅速かつ適切な経営の意思決定をサポートします。

まとめると、データ集計はデータを収集して要約し、現状を把握するためのプロセスであり、データ分析はより高度な統計的手法を用いてデータの背後に潜む傾向や意味を見つけ出すプロセスだと言えます。

データ集計の重要性が高まっている背景

昨今、データ集計の重要性が高まっていますが、その背景にはAIやIoTをはじめデジタル技術が大きく進歩していることが挙げられます。「ビッグデータ」と呼ばれるような膨大かつ多種多様なデータを収集できるようになり、扱うデータの量や種類が多くなるにつれて、データ集計を効率的に行う必要性が高まっています。
また、デジタル技術の進展に伴い、デジタルの力によって企業組織や製品・サービスを大きく変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する機運も社会全体で高まっています。DXを推進するためには膨大なデータをいかに活用・分析するかが重要になることから、その前段階であるデータ集計の重要性も高まっているのです。
加えて、最近では働き方改革やリモートワークの普及などにより業務を効率化する動きが活発になっており、こうした流れからデータ集計を効率化することも求められています。

データ集計やデータの可視化に関するダウンロード資料

データ集計やデータの可視化に関連するさまざまなPDF資料がダウンロードできます。勤怠の可視化やペーパレスの可視化など、データ集計と可視化の事例が学べる資料もありますので、ぜひ検討用にご活用ください。

集計すべきデータの種類

企業が集計すべきデータとしては、主に以下の3種類があります。

・売上データ集計

自社の商品やサービスの売上にかかわるデータであり、売上額や販売数量などが含まれます。この売上データを集計することで商品、販売店舗、季節といった要素ごとの傾向を把握できます。

・顧客・購買データ分析集計

自社の商品やサービスの顧客属性・購買にかかわるデータであり、どのような属性の顧客が、何を、いつ、どこで、どのように買ったのかというデータを集約します。これらのデータを集計することで、購買行動のパターンや嗜好、購入意欲などを把握でき、マーケティングに生かすことができます。

・パイプライン集計

パイプラインとは、見込み客(リード)の獲得から、初回の接触、受注までに至るプロセスのことであり、パイプライン集計とはこのプロセスの各段階での進捗状況に関するデータを集計することを意味します。
パイプライン集計を行うことで、営業の各段階における課題を把握でき、改善に生かすことができます。

データ集計の手法

データ集計はただやみくもにデータを集めれば良いわけではなく、収集したデータを「割合」や「度合い」といった指標に基づいて結果を表すことが重要です。たとえば、「商品Aを購入した人は〇人で売上が計△円だったのに対し、商品Bを購入した人は□人で売上は計×円だった」「アンケート調査の結果、○○と答えた人は△人で、全体の□%だった」といった表し方です。
こうした前提を踏まえ、以下ではデータ集計の手法を2つに分けて解説します。

・単純集計

単純集計は、その名の通り1つのデータの項目を1つずつ単純に数えていくものです。個別のデータ項目における数値の傾向(どのようにデータが分布しているかなど)をつかむことができます。

・クロス集計

クロス集計は、複数のデータ項目を掛け合わせて集計することを指します。たとえばアンケート調査において、年代や性別などの属性ごとに回答結果をクロス集計することで、属性による回答結果の傾向などを詳細に比較・検討できるようになります。
クロス集計は、縦横の2軸で集計し結果を表わすことが一般的です。単純な例を示すと、あるチェーンの飲食店に入ったことがあるかと100人(男女50人ずつ)にアンケートで問う場合、「はい」と「いいえ」を縦軸、性別を横軸にとると以下のようになります。

男性 女性
はい(行ったことがある) 30人 40人 70人
いいえ(行ったことがない) 20人 10人 30人
50人 50人 100人

このような結果を得られたことで、「女性のほうが行ったことがある人が多いのはなぜか?」「男性客をより取り込むにはどうすれば良いか?」といった問いを立て、施策の改善に役立てることができます。

アンケート調査などを元にデータを集める場合、クロス集計はさらに以下の種類に分けることができます。

属性クロス集計

上記の例で示した「性別」をはじめ、「年代」や「職業」「年収」「学歴」などその人の属性ごとにデータを集計する方法です。「20代女性の利用率が他の年代や性別よりも際立って高い」といったように、単純集計では分からない詳細なデータを把握することができます。

設問間クロス集計

属性ではなく、複数の設問を掛け合わせて集計する方法です。たとえば、ある化粧品の満足度を5段階で尋ねる設問と「化粧品を買うときどの点を重視するか」という設問があった場合、満足度が高い人が重視している点と満足度が低い人が重視している点をそれぞれ把握することができ、それを元に商品改良や広告の打ち出し方、ターゲット層などを見直すなどの施策改善に役立てることができます。

多重クロス集計

以上の集計方法は2つの変数(属性、設問)を掛け合わせるものでしたが、3つ以上の変数を掛け合わせる手法を「多重クロス集計」と呼びます。たとえば、ある商品を「リピートで購入した割合」を「性別」と「年代」別で集計するといったやり方が考えられます。

データ集計やデータの可視化に関するダウンロード資料

データ集計やデータの可視化に関連するさまざまなPDF資料がダウンロードできます。勤怠の可視化やペーパレスの可視化など、データ集計と可視化の事例が学べる資料もありますので、ぜひ検討用にご活用ください。

単純集計とクロス集計の位置づけ

単純集計は、データ集計における基本中の基本となるため、まずは単純集計をミスなく行い、対象となるデータの全体像を把握することが重要です。
単純集計では分からない詳細なデータの傾向を掴みたい場合には、クロス集計を活用します。クロス集計においてはどの項目と項目を掛け合わせるのかが非常に重要であるため、やみくもにクロスさせるのではなく、あらかじめ仮説を立ててそれを検証するイメージで行うことがポイントです。

Excelによるデータ集計方法

データ集計の一例として、以下ではExcelを使用したデータ集計方法をご紹介します。

・データの並び替え

ここでは以下の通り、ある企業の部署と製品種別、売上、原価、粗利を記載したリストをサンプルとして使用します。

データ集計においては何を基準にして並び替えるのかが重要です。
Excelでデータを並び替えるときは、「データ」タブ→「並べ替え」の順にクリックします。この際、ダイアログボックスの「最優先されるキー」が並べ替えたい項目になっているかを確認します。
ここでは「製品種別」を最優先されるキーに指定します。

すると、製品種別を基準にした並び替えができました。

・Excelでの集計方法

次に、集計で合計される項目である集計フィールドと集計方法を決めます。ここでは「売上」か「原価」または「粗利」が対象です。また、集計方法に関しては平均、最大・最小値など多様なものが用意されています。
ここでは表全体を選択し、「データ」タブの「アウトライン」から、「小計」を選びクリックします。

すると「集計の設定」が表示されるので、項目を設定します。今回はグループの基準を「製品種別」、集計の方法を「合計」、集計するフィールドを「売上」「原価」「粗利」にします。すべて選択して「OK」をクリックすると製品種別ごとの集計結果が表示されます。Excelを利用したデータ集計はこのような流れで行います。

データ集計やデータの可視化に関するダウンロード資料

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データ集計ツールを使用したデータ集計方法

次に、データ集計ツール「超xlsサービス」を使用したデータ集計方法をご紹介します。

・データ集計ツール「超xlsサービス」とは?

「超xlsサービス」は、データ分析により経営上の意思決定を支援するサービスです。さまざまな部門のさまざまなシーンでデータ分析に活用できるほか、間接業務の削減、労働生産性の向上などの課題を解決することができます。

・「超xlsサービス」を使用したデータ集計方法

実際に、先程Excelで行ったデータ集計を超xlsを使用して行った場合の手順をご紹介します。

まずは、Excelのデータを超xlsへ取り込みます。

取り込んだデータから必要な項目を選択し、チャートを作成します。

完成したチャート上でデータの絞り込みを行うと、他のデータにも反映されて表示されます。

このように、取り込んだ情報を簡単にグラフ化でき、気になる値を選択することでさまざまな角度から集計値を確認することが可能です。

Excelとデータ集計ツール活用の違い

前述のようにデータ集計はExcelとツールのどちらでも行うことが可能ですが、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。

・Excelによるデータ集計のメリット

Excelはデータ集計はもちろん、請求書や見積書の作成、顧客リスト、スケジュール管理など日常のあらゆる業務で活用されているなじみ深いツールであり、初心者でも扱いやすく操作に慣れている場合が多いことがメリットとして挙げられます。ツールの選定や導入に伴う手間やコストがかからないことも利点です。

・Excelによるデータ集計のデメリット

デメリットとして、データ入力をExcelの手作業で行う場合、データ量が増加すると手間が膨大になることが挙げられます。最近では特に、デジタル技術の進展により詳細な売上データや顧客・購買関連のデータを集計できるようになったこともあり、データ量増加への対応は喫緊の課題です。
また、マクロを組んで集計する場合、長年にわたりメンテナンスを重ねてきたためにエラーが頻発する可能性もあります。
さらに、複数人で共有しながら集計できないため、特定の担当者に作業が集中し、属人化の原因になることや、より詳細に集計作業を行うにはマクロや関数、ピボットテーブルなどの知識・スキルを身につける必要があることもデメリットです。

・データ集計ツールによるデータ集計のメリット

複数のExcelデータに分かれたさまざまなデータをまとめ、手作業で集計、加工するのに比べ、データ集計ツールであればExcelデータを取り込むだけで簡単に集計することができ、時間と労力を大幅に削減できます。
また、集計ミスや担当者による作業内容のばらつき、属人化を防ぐこともできます。さらにデータの品質を統一し、データ集計の安定性と信頼性を確保することも可能です。

・データ集計ツールによるデータ集計のデメリット

導入にあたり複数の製品を比較検討したり情報収集したりする手間がかかることや、製品によっては導入コストが高くなることがデメリットとしてあります。
操作に慣れない導入初期は、Excelよりも集計に時間がかかる可能性がある点にも注意が必要です。

データ集計やデータの可視化に関するダウンロード資料

データ集計やデータの可視化に関連するさまざまなPDF資料がダウンロードできます。勤怠の可視化やペーパレスの可視化など、データ集計と可視化の事例が学べる資料もありますので、ぜひ検討用にご活用ください。

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